「ホープフルステークス (中央競馬)」の版間の差分

提供: Yourpedia
移動: 案内検索
45行目: 45行目:
  
 
本レースも従来の牝馬限定戦から大転換し、牡馬・騸馬限定戦に変更。距離も延長されて2000mになり、レース名は「'''ラジオたんぱ杯3歳ステークス'''」に改められた。
 
本レースも従来の牝馬限定戦から大転換し、牡馬・騸馬限定戦に変更。距離も延長されて2000mになり、レース名は「'''ラジオたんぱ杯3歳ステークス'''」に改められた。
 +
 +
=== レース名の変遷 ===
 +
2001年から[[馬齢#日本における馬齢表記|馬齢表記の国際基準への変更]]により従来の3歳馬は2歳馬となったため、レース名も「'''ラジオたんぱ杯2歳ステークス'''」と改められた。
 +
 +
寄贈賞を提供してきた[[日経ラジオ社|日本短波放送]]が、2004年に愛称「ラジオたんぱ」を「ラジオNIKKEI」に変更したことを受け、レース名も2006年から「'''ラジオNIKKEI杯2歳ステークス'''」に変更した。
 +
 +
=== 2014年の2歳戦改革 ===
 +
2014年から2歳戦の中距離路線の拡充が行われることになり、本重賞は中山競馬場に移転するとともに名称が「'''ホープフルステークス'''」に改められることになった。
 +
 +
この変更が発表された当初は、従来の「ラジオNIKKEI杯2歳ステークス」の格付を継承したGIIIとされていたが、のちにGII格付を得たことが発表された<ref>[http://hochi.yomiuri.co.jp/horserace/news/20131016-OHT1T00165.htm ホープフルSをG2へ!来年から朝日杯FSを阪神で開催](スポーツ報知 2013年10月17日付け 同10月13日閲覧)</ref>。
 +
 +
なお、「ラジオNIKKEI」の寄贈杯は、新設された「[[京都2歳ステークス|ラジオNIKKEI杯京都2歳ステークス]]」が引き継ぐこととなった。
 +
 +
=== 出走条件の変遷 ===
 +
上述のように、当初牝馬限定戦で行われていたが、1991年以降は牡馬・騸馬の限定戦となって出走条件が一変している。その後2000年からは牝馬も出走可能となり、「ホープフルステークス」に改称された2014年からは騸馬の出走ができなくなった。
 +
 +
そのほかの変更では、1993年からは混合レース([[外国産馬]]の出走が可能)、1996年から[[指定交流レース|特別指定交流レース]]([[JRA2歳認定レース|JRAに認定された]][[地方競馬]]所属馬の出走が可能)、2010年からは[[国際レース]]([[外国馬|外国調教馬]]の出走が可能)となった。
 +
 +
=== GI昇格 ===
 +
2017年よりGIに昇格となった。
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==

2017年1月30日 (月) 21:05時点における版

ホープフルステークスは、日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場で施行する中央競馬重賞レースGI)である。

レース名の「ホープフル(Hopeful)」は、英語で「希望に満ちた」「望みを持つ」という意味。

概要

1984年に創設された「ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス(ラジオたんぱはいさんさいひんばステークス)」を前身としている。レース名はその後1991年より「ラジオたんぱ杯3歳ステークス(ラジオたんぱはいさんさいステークス)」、2001年より「ラジオたんぱ杯2歳ステークス(ラジオたんぱはいにさいステークス)」、2006年より「ラジオNIKKEI杯2歳ステークス(ラジオにっけいはいにさいステークス)」と変遷を経てきた(後述)。

近年の日本競馬においては2歳馬レースの開始時期の早期化に加えレース距離が多様化しており、特に中距離レースの充実ぶりが顕著になっていることから、2013年まで阪神競馬場の芝2000mで施行していたGIIIのラジオNIKKEI杯2歳ステークスを2014年より中山競馬場の芝2000mに変更のうえ、2歳中距離路線の頂点となるレースに位置づけてGIIに昇格した。

2017年1月27日、前年より日本グレード格付け管理委員会、並びにアジアパターン委員会へ行っていた格付昇格の申請が承認され、同年よりGIとして施行されることになった。

レース条件

以下の内容は、2017年現在のもの。

  • 出走資格:サラ系2歳牡馬・牝馬
    • JRA所属馬
    • 地方競馬所属馬(3頭まで)
    • 外国調教馬(9頭まで、優先出走)
  • 負担重量:馬齢(牡55kg、牝54kg)

地方競馬所属馬の出走権

地方競馬所属馬は、同年に行われる下表のレースのいずれかで2着以内に入着すると、本レースの優先出走権が与えられる。

レース名 競馬場 距離
東京スポーツ杯2歳ステークス GIII 東京競馬場 芝1800m
京都2歳ステークス GIII 京都競馬場 芝2000m

賞金

2017年の1着賞金は7000万円で、以下2着2800万円、3着1800万円、4着1100万円、5着700万円。

歴史

東西の「3歳牝馬ステークス」

1984年に、「ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス」の名称で創設。桜花賞と同じく、阪神競馬場の芝1600mで行われていた。

当時は3歳(現2歳)馬の重賞で最高格のGIレースとして、関東に「朝日杯3歳ステークス(現:朝日杯フューチュリティステークス)」、関西に「阪神3歳ステークス(現:阪神ジュベナイルフィリーズ)」があり、3歳馬は概ねその所属に応じて関東・関西に分かれて頂点を争っていた。この両レースは牡馬・牝馬の区別なく出走できたが、牝馬がこれに勝つというのはそう多いことではなかった[注 1]

1984年にグレード制が導入されるのにあわせて、3歳牝馬限定の重賞が関東と関西に整備された。関東に創設されたのが「テレビ東京賞3歳牝馬ステークス(現・フェアリーステークス)」、関西に創設されたのが「ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス」である[注 2]。当時、両レースはしばしばスポンサー冠を省略して「3歳牝馬ステークス」と呼ばれていたが、どちらも同じ名称になるため、「3歳牝馬ステークス(東)」「3歳牝馬ステークス(西)」のように表記されていた[注 3]

1991年の再編・牡馬戦化と距離延長

1991年に3歳重賞路線の大きな変更が行われ、従来の東西別のチャンピオン路線をやめ、牡馬と牝馬の路線の区別化が図られることになった。

これにより、朝日杯3歳ステークスは牡馬・騸馬のチャンピオン決定戦、阪神3歳ステークスは「阪神3歳牝馬ステークス」と改称し、牝馬のチャンピオン決定戦として位置づけられた。

本レースも従来の牝馬限定戦から大転換し、牡馬・騸馬限定戦に変更。距離も延長されて2000mになり、レース名は「ラジオたんぱ杯3歳ステークス」に改められた。

レース名の変遷

2001年から馬齢表記の国際基準への変更により従来の3歳馬は2歳馬となったため、レース名も「ラジオたんぱ杯2歳ステークス」と改められた。

寄贈賞を提供してきた日本短波放送が、2004年に愛称「ラジオたんぱ」を「ラジオNIKKEI」に変更したことを受け、レース名も2006年から「ラジオNIKKEI杯2歳ステークス」に変更した。

2014年の2歳戦改革

2014年から2歳戦の中距離路線の拡充が行われることになり、本重賞は中山競馬場に移転するとともに名称が「ホープフルステークス」に改められることになった。

この変更が発表された当初は、従来の「ラジオNIKKEI杯2歳ステークス」の格付を継承したGIIIとされていたが、のちにGII格付を得たことが発表された[1]

なお、「ラジオNIKKEI」の寄贈杯は、新設された「ラジオNIKKEI杯京都2歳ステークス」が引き継ぐこととなった。

出走条件の変遷

上述のように、当初牝馬限定戦で行われていたが、1991年以降は牡馬・騸馬の限定戦となって出走条件が一変している。その後2000年からは牝馬も出走可能となり、「ホープフルステークス」に改称された2014年からは騸馬の出走ができなくなった。

そのほかの変更では、1993年からは混合レース(外国産馬の出走が可能)、1996年から特別指定交流レースJRAに認定された地方競馬所属馬の出走が可能)、2010年からは国際レース外国調教馬の出走が可能)となった。

GI昇格

2017年よりGIに昇格となった。

脚注

注釈

  1. 両レースを通じて、1949年から1991年の全84回中、牝馬の優勝は14回。
  2. 「3歳牝馬ステークス」という名称のオープン特別レースは1962年からあり、12月に中山競馬場の芝1200m(19691990年は1600m)で行われていた。1994年からはフェアリーステークスとして施行されている(2009年からは1月に(現)3歳戦として、1600mで施行)。1982年の勝ち馬ダイナカールの成績表などに残っている。
  3. 同様のケースとしては、「金杯(現:中山金杯京都金杯)」や「4歳牝馬特別(現:フィリーズレビューフローラステークス)」などがある。

出典

  1. ホープフルSをG2へ!来年から朝日杯FSを阪神で開催(スポーツ報知 2013年10月17日付け 同10月13日閲覧)